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今年もグダグダ、つらつら･･･です 槇小奈帆 スマトラ沖大地震のニュースに身がすくんだ。新国立劇場公演が終わったらちょっと休憩しようと思って、○○クラブに電話を入れたのは11月に入ってすぐのことだった。プーケットは何度か訪れている。「遥かなる大地」の詩の一行が書けなくて、南の太陽を見に行ったのが最初で、それからあの地にハマった。それが何となく気が進まなくなって、と言うより郷里の犬に会いたくなって取りやめたのだった。生死の分かれ目ってそんなもので、これが運命っていうものなのだろう。行くはずが行かなかった人、その空席に予約を入れた人…。ともかくワン公が命の恩人となった。神様が「まだまだ歌い続けなさい」と、おっしゃっているんかな･･･そんな気もする。 ・・・・・・・・
飛び乗った新幹線、座席探しは意識して動作をノロマにすることにしている。あれって、加齢するにつれて、なにやらアタフタ浅ましい形相になるような気がする。んッ？！記憶に組み込まれている「カタチ」が視界をよぎった。認識は後からくる。あらためて視線を移すと、座席の背に設置されている雑誌に「巻頭エッセイ・池内紀」。こんな時はとても得した気分になる。池内さんの文章はリズム感があって、上手いミュージシャンと音楽しているみたいにトントンと読める。それに達人の文章は平易な言葉で綴られているから、氏の語り口と一緒でとてもやさしい。支線の旅というタイトルでＪＲ烏山線沿線の町を温かな目で紹介していた。その中に町のキャッチフレーズも紹介されているのだが、私の郷里も同じで、特別に売り物がない町にとっては、つける方も難儀だろうな･･･と、気の毒にもなってくる。コンサートでいえば、「愛を歌う」とか「シャンソンの女王」とか陳腐なものが多いようだ。そう言えば、去年、危うく車をぶっつけそうになったことがある。「めざそう、100歳2週間 推進の町」、期間限定の長生き推進の町には、長命の家系の者としてはとても怖くて住めない。 |
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